ラクイラ日和

イタリアの大学に入学したいhonokaが書く、大学入試やイタリア、イタリア語、地震関係のブログ

イタリアの災害が少ないと言う人は、「イタリアの地震一覧」を見てから言ってほしい

イタリアは災害が日本ほど多くないなどという言葉を時に目にする。

だが、毎日のようにイタリアでは地震が起きているし、リボルノなどでは水害もあるし、ないのは台風くらいだといってよい。

とくに地震が多くないという人は一度ウィキペディアで「イタリアの地震一覧」と調べてみてほしいものだ。

イタリアの地震一覧 - Wikipedia

イタリアの大学入試の話

イタリアで日本人(EU外の外国人)が大学入試を受験する流れをまとめました。なお、ラクイラ大学心理学科(laurea triennale, 3年学位取得コース)の場合をモデルとしています。

大学入試は「イタリア人と一緒」

日本の場合「帰国生入試」など、科目に関して減免制度がありますが、イタリアの場合それはありません。

入試科目も一緒です。

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この画像にあるように、「外国に住む人用の枠」があります。

心理学科の場合は5人となっています。

入試はマークシート

入試はマークシートで行われます。

60分、80問、5択です。

ラクイラ大学に限らず、心理学科の場合は、大概以下の科目のとおりとなる場合が多いです。

* 文章の理解(※イタリア語)

* 化学や生物の基礎(※〇〇基礎のレベル)

* 論理的思考や数学的思考を問う問題

* 一般常識

過去問はない。模試はもちろんない。

イタリアの大学入試において、「過去問」という概念はありません。

ただ、大学入試の予想問題という形で、alpha testという本があります。

イタリアでしか売られていない本で、しかも高いので、入手には苦労しました。

模試はイタリアに行ってもありません。そのため偏差値という概念が存在しません

出た順 CILS B2 単語 (2012/06)

2012年6月にCILS B2「読解」にて出題された単語です。

dirigere 指導する

astronomia 天文学

applicato 応用の

rivista 雑誌

acquatiche 聴覚

ultrasuono 超音波

aritmetica 計算

insicurezza 不安

fata 妖精

pallacanestro バスケットボール

ingegnere 工学者

burocrazia 官僚制

scoraggiarsi 落胆する

capitare (いやなことが)起こる

gara レース

intraprendere 引き受ける

cogliere 取る

attimo 瞬間

lealtà 忠誠

diffondere 広がる

私が「ラクイラ」という街を知ったとき、移住を決めた。

おそらく「ラクイラ地震」をきっかけに知られた街、ラクイラ

私はどうして、この街を知ることになったのか。

そして、あるサイトをきっかけにラクイラに一目惚れし、移住を決意。

いったいどうしてhonokaはラクイラを知ることになり、移住を決めたのか?

もくじ

やはり私もきっかけは「地震」だった

何を隠そう、自称イタリア偏愛者の私でも、地震があるまでラクイラのことを知りませんでした。

ただ、その地震ラクイラ地震ではありません。2016年のイタリア中部地震です。ラクイラ地震の当時は持病により入院中でした。

当時のニュースを聞くと、東日本大震災の記憶が蘇りました。灯りのない不安な夜、断水が続いた日々、そして何よりも、程度は違えど、「被災した」ということの苦しさや痛み…。

画面の向こうで見えた青い空を、私は忘れることができないと思います。

そして私は、「イタリア語を学ぼう!」と、その日決めました。青い空に誓いました。「必ずそこにいって、あなたを助けるから」と。

ですが、この時はラクイラのことは知りませんでした。後日インターネットで検索して、ラクイラという街を恐ろしい地震が襲ったことを知ったのです。

この時はただ「ラクイラ=地震の被災地」という認識しかなく、まさかある日に私がここに移住を決めようとは、思ってもいなかったのです。

移住を決めたあるウェブサイト

ある日、私はいつものようにインターネットを見ていました。

そしてたまたま、あるウェブサイトにたどり着いたのです。

Ricordiamoli insieme

イタリア語のこのサイトを見たことにより、以前インターネットで見たラクイラという街を、改めて知ることになったのです。

このサイトはラクイラ大学のもので、地震学生寮が倒壊するなどして亡くなった方を悼むサイトです。

このとき私は決めました。

「ここの大学で、心理学を勉強したい!」「傷ついた人々の役に立ちたい!」と。

このサイトを見たことで、私の運命の歯車は、動き出したのです。

イタリアには、「防災」の概念がないから

私はインターネットで、産経新聞(イタリアの地震に関して一番丁寧に取材している新聞社)のこの記事を読みました。

「イタリアに防災文化ない」地震多発国に重い課題 耐震化進まず、歴史的建造物保全と両立も - ZAKZAK

これをきっかけに、イタリアに移住しNPOを作るという目標ができました。それはまた次回。

N高等学校 江坂キャンパスの行き方は?最寄りの出口は?

こんにちは、N高4期生のhonokaです。

江坂キャンパスは駅から徒歩2分の距離にある(公式ホームページより)そうなのですが…。

最寄り; 8番出口

8番出口を出ると、ローソンが見えます。


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ある人の死が、私の心を動かした。

ある日突然私の人生がこんなにも変わるなんて、思いもしていなかった。
私が名前も顔も知らなかった人の死に心を動かされて、だからこそ私は今ここにいる。

私はその女性のことを「彼女」と呼ぶことにしている。なぜならその女性(たとえ不幸にしてなくなってしまったとしても)にはプライバシーがあるからだ。

なんで彼女が、と思う日々

それはある暑い夏の日だった。私がいつものようにニュースを見ていると、彼女の住む街(以下P市とする)についてのニュースが流れてきた。

P市は災害で完全に破壊され、人口130人あまりの小さな村はもう、「ここにP市があった」とは誰も思えず、戦争の廃墟のようだった。

そしてP市を襲った災害から数日後、私が「彼女」と呼ぶある女性の死についてのニュースが流れてきた。

彼女が死んだ?

彼女はまだ学生で、大切な家族に囲まれ、そして何よりも…

詳しくはプライバシーになるので書かないが、「塩狩峠」のような生き方をした人だった。自分の命を犠牲にしてでも大切な人を守り抜いた、そんな女性が亡くなっていいはずがない!

私は「神様」への(※私はクリスチャンなのでもちろん神を信じているのだが)怒りと行き場のない思いを、その後数年間に渡り抱えることになる。

やがて世の中への懐疑とつながる私の思い

人生とはなんだろうか、私が思うにそれは本当に意味のわからないものであると思う。

なぜ私のような人間が生きていて、なぜ彼女のような人間が死ななければならないのか。しかも、何時間も苦しんだ上に。

なんて悲しい世界だろう、なぜこんなことが起きてしまうのだろう、なぜ彼女の親しい人は彼女を失わなければならなかったのだろう…。

考えれば考えるほどわからなくなっていったが、ひとつだけわかるのは、世の中など悲しいことがたくさんあふれていて、それはもはや単純な綺麗事で片付けられるものなどではないのである。

人生とは本当に理不尽なもので、悲しいもので、、ああ、、、私達はなぜ行きているのだろう、なぜこの心臓は動いているのだろう、彼女のそれはもう動かないにも関わらず、、、、涙が出てくる。

彼女のことを思い何度涙を流したことだろう。私には数え切れない。そしてそれは、ご両親や彼女が守り抜いた大切な人にも、何十倍もその重荷はのしかかっているのであるということくらい、私は知っているのだが、、、ああ、なんて悲しい世界だろう!なんて悲しい人生だろう!

それは私の生きる意味となった

私が防災について興味をもったのも、心理学に関心を示したのも、すべて彼女の影響である。

彼女のような悲しい犠牲者は、P市を襲ったその災害で、約300人を数える。

そのような悲しい犠牲者を私達は決して、出してはならないのだと、私のような思いを誰にもしてほしくないのだと、それを彼女は私に、いまなおどこかで、語りかけているのかもしれない。